6月22日、ロンドンで開催されたサザビーズ社のオークションで、ロシアの画家であり抽象絵画の創始者とも言われるワシリー・カンディンスキーの作品が出品された。落札されたのは計3名の芸術家による作品で、総落札額は1億4890万ポンド(約212億円)を記録した。先月ニューヨークで行われた同ジャンルのオークションの総額(1億3790万ポンド)を、僅かながら上回る結果となった。

カンディンスキー作品は最高額に

カンディンスキーによる1913年の作品である《白線と絵画》は、3300万ポンド(約47億円)で売買が決定された。落札戦を制し、購入したのはロンドンのアートギャラリー・ビューモントネイサンの創設者ヒューゴ・ネイサン氏である。

カンディンスキーの作品に関しては、彼が抽象絵画を描き始める以前の作品《ムルナウ-緑色の家の景色)》が、過去のオークションにかけられたが、その時の落札額は約2000万ポンド(約28億円)であった。したがって、今回の落札額はその倍となる値段がついた。

ミロの作品も

他に落札された作品については、スペインの画家ジョアン・ミロによる1940年の作品《女性と鳥》が2457万ポンド、スイスの彫刻家アルベルト・ジャコメッティの裸婦の彫刻像は、1790万ポンド(約25億円)となった。

ちなみにこの彫刻を出品したのは、ムンクの《叫び》を史上最高額で落札したと言われているアメリカの実業家、レオン・ブラック氏ではないかと噂されている。また、この作品の落札までにはかなりの時間を要したようで、オークショニアを務めたヘレナ・ニューマン氏は「一年で一番長い夜のようだ」と語った。

盛況な現代アート市場

 
また、落札には至らなかったものの、オランダの画家アンブロジウス・ボスハールトの作品《Actual Size》に対し、2100万ポンドの値踏みがされた。つまり、今回のオークションでは3点の出品物に対して、2000万ポンド以上の販売価格が設定された。

これは、ロンドン・サザビーズ社での印象派と現代絵画を扱うオークションとしては、初めてとなる結果となった。盛況な現代アート市場の状況を表しており、専門家はますます現代アートの人気と市場価格は高まっていくと見ている。

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