覆面芸術家としてイギリス・ロンドンを中心に活動するバンクシーは、その社会風刺的なグラフィックアートで世界的に知られている。そのバンクシーが5月7日、イギリスの南東部に位置する海港・ドーバーで新たな作品を発表した。

バンクシー作品が描かれたのは、3階ほどの高さがあるアパートの壁面で、EUの旗をモチーフにしたものだ。

今回の作品は「EU離脱」

青色の背景に12個の星が円形になっているEU旗だが、今回バンクシーが描いた作品では、その右下の星がはしごに昇った1人の男性によって壊されている。どうやら、イギリスのEU離脱を風刺した作品であり、大陸(フランス)と近いドーバーに描かれたのも、皮肉が効いている。

Dover, England.

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同日午後3時に、自身の公式Instagramアカウントで本作品が自身の手によるものだと明かしたバンクシー。しかし本人の発表がある前から、ソーシャルメディアではこの作品がバンクシーによるものではないかと噂されていた。

将来的には壁から剥がされる?

バンクシーが描いた本作品だが、将来的にオークションにかけられて壁から剥がされる可能性もある。

というのも、バンクシーの作品はオークションに出すと高値がつくためだ。例えば2007年に大手サザビーズが、バンクシーの作品全6点を出展した際、落札予想価格を大きく上回る37万2千ポンド(日本円で約8500万円以上)の値がついた。

今回バンクシーが絵を描いたビルの保有者であるゴッデン一家は、バンクシーが2014年に描いた「アートバフ」という作品も保有している。その際も、作品をアメリカで販売しようと試みたものの、高裁での判決によって断念、現在はドーバー近郊のフォルクストーン地区に保管されている。

今回のバンクシー作品についてゴッデン一家は、ロンドンにあるバンクロバーギャラリーと共に今後の方針を検討しているという。ただし一家は、もし作品を販売したとしても、その収益は地元のチャリティー活動に寄付したいと語っている。

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