基本情報

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ(1617年~1682年)は、17世紀中期から後期にかけて活躍したスペイン セビーリャ出身の画家であり、ヨーロッパの芸術家の中で最も賞賛された人気の高いアーティストの一人である。ムリーリョの初期の作品は、フランシスコ・デ・スルバラン、ホセ・デ・リベーラ、アロンゾ・カノらの硬さのある写実的な宗教画のアプローチに影響を受けていたが、後に明暗対比による劇的な表現方法に、ムリーリョ独自の柔らかく繊細な表現技法「スティロ・バポローソ(薄もやの様式)」を用いることで、故郷セビリアを中心にヨーロッパ全土で圧倒的な人気を博した。

ムリーリョの作品の多くは、天から降りてくる聖母マリアを描いた「無原罪の御宿り」や、聖母マリアと幼児イエスを描いた「聖母子」に代表される宗教画であるが、当時の町の女性たちや、子供たちの様子を描いた作品も多く輩出しており、浮浪児を描いた風俗画の傑作「蚤をとる少年」や、二人の少女の含み笑いが印象的な「窓辺の女たち」といった作品は、当時の庶民の様子を生き生きと、魅力的に表現している。ムリーリョは生涯にわたり、多くの弟子や支持者を持ち、1660年には、故郷セビーリャに美術アカデミーを設立。19世紀まで、ヨーロッパで広く知られる唯一のスペイン人の画家であり、その作品は模写され、スペインのみならずヨーロッパ全域で名声を得た。

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