基本情報

ジェームズ・マクニール・ホイッスラー(1834年~1903年)は、19世紀後半のアメリカ人の画家であり版画家で、アメリカがまさに錬金時代であった頃、英国に拠点を置き活動した。同時代に活躍した印象派の作品とは色調や画面構成で一線を画し、浮世絵といった日本美術の影響を大きく受けており、独自の世界観を展開した。作品の題名には、「シンフォニー」、「ノクターン」、「アレンジメント」と音楽用語を多用し、絵画は現実世界の再現ではなく、色彩と形態から構成される自立的な芸術だという信念を持ち、日本の落款のような蝶のサインを使ったことで知られている。1834年にアメリカのマサチューセッツ州ローウェルに土木技師の息子として生まれ、1885年にパリで美術を学び、生涯の大半をロンドンとパリで過ごした。パリではシャルル・グレールといった伝統的な画風よりも、革新的な画家であったギュスターヴ・クールベに感銘を受ける。パリでは、画家のアンリ・ファンタン=ラトゥール、アルフォンス・ルグロと「三人会」を結成した。1859年にはロンドンにアトリエを構え、ロセッティ兄妹と出会う。以降、ロンドンとパリを行き来して制作を続け、1860年からロンドンのロイヤル・アカデミーに出展した。1863年にパリのら落選展に出品された「白の少女」で一躍有名になる。1867年から翌年には、富豪レイランドのロンドン邸宅の室内装飾を手がけるなど幅広く活躍した。1886年には、イギリス美術家協会会長に任命され、名実ともにイギリスの画壇の代表的な画家となった。

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