基本情報

ルネ・ラリック(1860年 – 1945年)は、フランスのシャンパーニュ地方に生まれ、20世紀初期にアールヌーヴォーとアールデコという2つの時代を駆け抜けた天才的ジュエリーデザイナーであり、ガラス工芸家である。ラリックを一躍有名にしたのは、1900年のパリ万国博覧会に出品したアールヌーヴォー期特有の装飾的なブローチと櫛だった。ラリックの後援者の中には、フランスの大女優サラ・ベルナールもおり、特に素晴らしい作品は彼女のためにデザインされたものと言われている。ラリックは、貴石や半貴石、動物の骨やエネメルといった当時のジュエリー界では革新的な素材を好んで使い、女性像や動植物をモチーフに幻想的な美しい作品を数々生み出した。時代の移り変わりと共に、クリスタルと建築用ガラスに関心をもったラリックは、それらを使用した芸術的実験へと進んでいった。1908年に香水商フランソワ・コティからの依頼で、優美な香水瓶とラベルをデザインし、大ヒットした。1925年の現代装飾美術・産業美術展では、ラリックにパビリオンが与えられ、アールデコを象徴する幾何学模様や形が大きな評判を呼ぶ。その後、豪華客船やオリエント急行の客車のインテリア、レストランやホテルの装飾、シボレーやジャガー、ロールスロイスのカーマスコットなど、幅広く手がけ、現在も続くラリック社の礎を築いた。

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