
基本情報
ジョルジョ・ヴァザーリ(1511年~1574年)はイタリア人芸術家、建築家、ライター、歴史家であり、今日においてヴァザーリが有名になったきっかけでもある『画家、彫刻家、建築家列伝』を執筆した。ヴァザーリはトスカナのアレッツォで生まれ、従兄弟にあたるルカ・シニョレッリの後押しにより、熟練したステンドグラス画家のグリエルモの弟子となった。
16歳の時にシルヴィオ・パッセリーニ枢機卿によってフィレンツェへ送られ、そこでアンドレア・デル・サルトやその弟子にあたるロッソ・フィオレンティーノやヤコポ・ポントルモと出会った。またミケランジェロに非常に親しまれており、ミケランジェロの画法がヴァザーリに影響を与えた。
『最初の美術史家』とも呼ばれるヴァザーリは、芸術的伝記の辞典でもある『Le Vite de’ più eccellenti pittori, scultori, ed architettori 』(’最も優れた画家、彫刻家、建築家の生涯’の意)を執筆し、1550年に最初に出版された際にメディチ家のトスカーナ大公コジモ1世に献呈された。ヴァザーリは芸術における‘再生’を意味する『ルネッサンス期』という言葉を最初に使った人物である。この本は1568年に部分的に書き直され、木版画の芸術家も追加されることとなった。