基本情報

カジミール・マレーヴィチ(1879年2月23日~1935年5月15日)はロシアのアヴァンギャルド芸術家であり芸術理論家である。彼の草分け的絵画や著作は20世紀の非対象芸術すなわち抽象芸術の発展に多大な影響を与えた。彼のシュプレマティスムの概念は「至上の純粋な感覚」や精神性に近づくために自然形態(客観性)の世界や主題からできるだけ遠い表現形式を生み出そうとした。マレーヴィッチは早くから様々なスタイルに取り組み、印象主義、象徴主義、フォービズムの運動を吸収した。1912年にパリを訪れた後、キュビズムによって彼のスタイルは徐々に単純化され、純粋な幾何学図形とその相互の関係性からなる重要な作品を制作した。彼の「黒の正方形」(1915年)はこれまでに制作された中で最も過激な抽象絵画となっており、古いアートと新しいアートの間に一線を画した。「白の上に白」(1918年)はオフホワイトの地の上にほとんど区別できないオフホワイトの四角を重ね合わせた作品で、彼の純粋な抽象主義の理想をその論理的結論へと導くものであった。マレーヴィッチは1927年のワルシャワやベルリンにおける個展で西側諸国にも認められるようになったが、ロシアへの帰国後、スターリン新政府により弾圧され絵を描くことを禁じられた。抽象画を放棄するよう強いられ、1935年に56歳で死亡するまでの数年間は具象絵画を描いた。それにもかかわらず、彼の芸術や著作は同時代人に、またアド・ラインハートやミニマリストなど後の抽象画家たちの世代に影響を与えた。

  • 登録作品数9
  • 作品一覧