基本情報

チマブーエ(1251年以前~1302年頃)はその画法にビザンチン美術様式を色濃く残す最後のイタリア人画家である。チマブーエは通称であり、本名はチェンニ・ディ・ペーポ。美術史家たちは彼を西洋絵画の古い伝統(ゴシック)から新しい伝統(ルネッサンス)への橋渡しをした画家として位置づけている。

残された作品はごく少ないながら、それらは彼が当事受けていた賞賛を十分に裏付けるものと言える。キリストの十字架像や祭壇画にはビザンチン伝統の様式をきちんと踏襲する一方、観念や形式主義に新な情緒的息吹を吹き込んでいる。人物像に伝統的形式を用いると共に、自然な描写に回帰した最初の画家たちの一人でもある。サンタ・トリニタ聖母子像のような非常に形式的な祭壇画においても、その当時は非常に斬新的と思える彫刻的な陰影を施して台座部分の4使徒に立体感をもたせている。

チマブーエはイタリア絵画に空間の認識と彫刻的表現をもたらした、ルネッサンス絵画への道を最初に切り開いた画家であり、最初の「近代」画家である。主要作品にはサンタ・トリニタの聖母子、六人の天使に囲まれた荘厳の聖母(ウフィツィ美術館)、聖母と天使たち(ルーブル美術館)、十字架のキリスト(サンタ・クローチェ聖堂、フィレンツェ)等。

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