作品概要
《ペルセウスとアンドロメダ》は、画家のティツィアーノ・ヴェチェッリオによって制作された作品。制作年は1554年から1556年で、ウォレス・コレクションに所蔵されている。

『ペルセウスとアンドロメダ』は、ベネチア・ルネッサンス期の画家であるティツィアーノによって1554〜56年に描かれた作品である。
度重なる移動と損傷
ベニスで描かれた本作品は、まずは現在のベルギーへと運ばれ、スペイン、イタリア、イギリス、フランスへ。その後再びイギリスへと渡り、今日はウォレス・コレクションに所蔵されている。
油彩画で、大きさは175×189.5㎝。恐らく1605年には既に損傷が確認されていたが、その後さらなる損傷を受け、周囲が切り刻まれたことは明らかだ。より良い構成にするための相当数の変更が、科学的な画像処理によって見て取れる。
英雄ペルセウスの闘い
本作品は、スペイン王フェリペ二世のために作られた、ギリシャ神話をモチーフとした絵画のシリーズ「ポエジー(詩)」の一部。このシリーズは女性の裸体が特色で、ローマの詩人であるオヴィッドの「メタモルフォーゼ」ブックⅣ、ライン663-752からテーマを得ている。
ヒーローであるペルセウスが怪物メドゥーサを退治した帰路、後に結婚することになるアンドロメダを助ける場面が描かれている。怪物は、生贄として海岸の断崖絶壁に鎖で縛られたアンドロメダを殺めようとしていたのだ。ペルセウスは戦闘態勢で飛来し、怪物を攻撃。肩に怪我を負わせている。
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