作品概要

キルト袖の男》は、画家のティツィアーノ・ヴェチェッリオによって制作された作品。制作年は1509年から1510年で、ナショナルギャラリーに所蔵されている。

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《キルト袖の男》は、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの初期の肖像画で、1509年から1510年、およそ彼が20歳の頃に制作された。1558年にはジョルジョ・ヴァザーリの著書『ティツィアーノ伝記』の中で高く評価されている。この絵画の影響を受け、レンブラントは2作品『敷居に寄りかかる自画像』(1636年)、《34歳の自画像》(1640年)に同じ構図を取り入れている。

描かれた人物

この肖像画の質は常に賞賛されてきたが、被写体の人物は長らく議論の的となっている。長年、学者の間でこの肖像画はルドヴィーコ・アリオストを描いたものだとされていた。その後、自画像であるという説も出たが、2017年現在では、ジェローラモ(?)・バルバリゴの肖像画であると美術館では称されている。この絵画には別名も多く存在しており、《男の肖像》や、ここで述べている《キルト袖の男》、また《青い袖の男》とも呼ばれ、他にも別名がある。

絵画空間の妙

被写体と見る人の間に、胸壁、または木・石の低い敷居を配置することは、初期イタリア・ルネサンスにおいて肖像画を描く際、よく使われる特徴である。被写体の大きな袖が少しだけこの胸壁を乗り越えていることにより、ティツィアーノは「絵画空間」を「見る側の空間」へともたらし、通常、障害物と捉えられる胸壁の効果を覆している。

加えて、構図の中心に配置されているひねりのある姿勢、少し傾いている頭、上がって見える眉により、この絵に命と動きを与えている。袖は色鮮やかに描かれており、陰になっている部分の体が灰色の背景にとけ込んでいく点は、この絵画の最も革新的で影響力のある側面の一つである。

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基本情報・編集情報

  • 画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
  • 作品名キルト袖の男
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1509年 - 1510年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ナショナルギャラリー (イギリス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ81.2cm
  • 横幅66.3cm
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