作品概要
《謙譲の聖母》は、画家のフラ・アンジェリコによって制作された作品。制作年は1433年から1435年で、カタルーニャ美術館に所蔵されている。

アンジェリコの聖人
フラ・アンジェリコは、常に絵画に従事しており、聖人以外の絵を描こうとはしなかったと言われている。彼の芸術には、落ち着きと不安の無い人生が要求され、彼の絵画に描かれる者たちはできる限り美しく描かれており、そこに献身的な愛と、生来の才能を見ることができる。
実際、聖人達をこのように神聖な姿で描く画家は、他にはいなかった。
祈りの手段
そして、フラ・アンジェリコの作品の特徴にはウルトラマリンブルーの使用があり、「驚くべきもの」とされている。これにより聖母と聖者たちの美しさと純真さが注目され、彼の絵画を観るものに献身を促している。
彼の絵画はフラ・アンジェリコにとって、もう一つの祈りの手段であり、彼のテーマにおいてその背景には、彼自身そして他の人にも瞑想することを目的として図案化し考案されていることが見て取れる。
構成
この「謙譲の聖母」では、聖母マリアはクッションに座り、ウルトラマリンブルーの衣装を着て、膝の上に幼子イエスを立たせている。これは、14世紀にイタリア中部のシエナで誕生した「謙譲の聖母」とよばれるタイプの絵に分類され、高い玉座の上から信者たちを見おろすように描かれている。
この「謙譲の聖母」は大成功をおさめるが、それは従順を重んじるフランシスコ会の思想の発展と関係するものである。
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