作品概要
《ロスチャイルド像》は、画家のミケランジェロ・ブオナローティによって制作された作品。制作年は1500~1510?年から1500~1510?年で、フィッツウィリアム美術館に所蔵されている。

16世紀に製作された2体の青銅像。豹に乗った裸体の男が彫刻された、ミケランジェロの作品である。
制作者の論争
最初の持ち主であるアドルフ・ド・ロスチャイルド男爵は、1878年、ミケランジェロの作品ではないという批判があったにもかかわらず、ミケランジェロのものとして展示。後継者であるモリス・ド・ロスチャイルドが逝去した1957年、2つの像はフランスの個人コレクターに買い取られた。
それから幾年もの間、ティッチアーノ・アスペッティやヤコポ・サンソヴィーノ、ベンヴェヌート・チェッリーニ、また、それぞれが所属する団体の者などの作品であるとされ、2002年にはチェッリーニの作品としてイギリスのコレクターに渡った。
にもかかわらず2012年、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツにてミケランジェロが関わる団体のものとして展示。専門家らがミケランジェロに関係するものではないと否定するなかのことであった。
ケンブリッジ大による結論
2015年2月、ケンブリッジ大学の研究チームは、この像をミケランジェロの作品であると結論付けた。証明の基盤となったのはまず、ミケランジェロの弟子が描いた図面。モンペリエにあるファーブル美術館に、この作品と詳細が類似するものがあったのだ。
加えて、スイスが実施した科学分析により、16世紀初めの10年の間に制作年されたことが明らかになったこと、ミケランジェロの他の作品と技法が類似していることなどがある。
ミケランジェロが彫刻した現存する青銅像は他に知られていないため、専門家たちはこの可能性に胸を躍らせた。とは言え未だ確定はされておらず、研究は続いている。
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