作品概要

階段の聖母》は、画家のミケランジェロ・ブオナローティによって制作された作品。制作年は1490年から1492年で、カーサ・ブオナローティーに所蔵されている。

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《階段の聖母》は、ミケランジェロが17歳の時に製作した、彫刻作品の中でも初期の作品であり、ドナテッロのスティアッチアートに影響されていることが見て取れる。

またバザーリが記しているように、ミケランジェロとドナテッロのどちらの作品も、ミリメートル単位の厚さに至る寸法や技術、図解の観点から、遠近をつけて描かれた均等な縮尺の階段と手すりをはじめとして描かれており、たとえば『ヘロデ王の饗宴』にも見られるように、空間を十分に使っている。         

古典主義と独自の構図

四角形の石に座る聖母は横から見た姿が描かれているが、その全体像はレリーフの端から端までを占めており、古典主義の厳しさと追憶を表している。元は宗教集団を描く構図だが、姿勢良く座るイエスの母と、抱いた子の視線を塞ぐような姿が、閉鎖的且つダイナミックな構図を取っている。

母親は服の裾を捲り上げ、乳を与えているようにも、イエスの安眠を守ろうとしているようにも見えるが、予言的な雰囲気である。さらに、イエスが背を向けていることによって、身体をねじる動作が描かれている。

イエスに託したレトリック

イエスは明らかに腕を自分の背に回し、マリアはイエスの足を組むようにして支え、仕掛けをこちらに明かし、浅浮き彫りの滑らかな表面を打ち壊している。イエスの右手は眠りに身を任せること、または死を象徴するとして後に芸術家たちによって描かれた。

その例が、ロレンツォの肖像画や、『フィレンツェのピエタ』、そして『ファルネーゼのヘラクレス』である。

リアリズムの中に

イエスのはっきりと見える骨格や、それを抱くマリア、特にその大きな手は、表面の描き方が異なるために、一つ一つの動作が力強く描かれている。また、特に石の椅子の上にかかっている衣など、服の生地までもが完璧なリアリズムに従って表現している。                 

画面左側に映るダンスか喧嘩をしているような二人の子供と、もう一人の手すりに掴まる格好をしている子供、そして聖母の頭部にかかる布の後ろの子供など、計4人の人物が描かれている。この場面にはどのような重要な要素が描かれているのかを決定づけることは困難だが、ひょっとしたら単なる動作をもたらすもの、またはドナテッロの描く、踊る子供に対する賛辞のためかとも思われる。

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基本情報・編集情報

  • 画家ミケランジェロ・ブオナローティ
  • 作品名階段の聖母
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1490年 - 1492年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵カーサ・ブオナローティー (イタリア)
  • 種類浮き彫り
  • 高さ56.7cm
  • 横幅40.1cm
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