作品概要
《マテリア》は、画家のウンベルト・ボッチョーニによって制作された作品。制作年は?。

未来派。キュビズムへの反応。
ウンベルト・ボッチョーニのこの絵の力強さや見た者に与える衝撃は当時最大級のもので、キュビズムに対するイタリア絵画の反応がこの作品に凝縮されていたといっても過言ではない。ピカソやブラック、デュシャンの影響が感じられる『マテリア』にはキュビズムの幾何学的で分析的な要素に、ダイナミックで白熱した動きを取り入れたイタリア流のやり方が示されている。
同時性への挑戦
でこぼこに組み合わされた面と熱を帯びた色彩が万華鏡のように広がる中、描かれているのはバルコニーに立つ母の姿だ。そこには室内と屋外の中間であり、彼方にある街路と背後にある部屋の破片の対比が目を引く。すべてが今この瞬間にあるという「同時性」を描こうとした、キュビズムの目的を如実に表す驚くべき仕上がりとなっている。
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