作品概要

聖ヨセフの夢》は、画家のジョルジュ・ド・ラ・トゥールによって制作された作品。制作年は1640年から不明年で、ナント美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの円熟した作品は1640年前後に集中していると言える。その中には署名されているものもいくつかがあるが、文書で記録されているものはない。そういった作品の中でもラ・トゥールらしさを持ち、かつ保存状態のよいものであるのがこの『聖ヨセフの夢』である。1913年頃まではレンブラント作品と考えられていたが、作品の右上にはっきりとラ・トゥールの署名が入っている。

本を読んで眠りこけている老人の前には、荘厳な衣装の若者が手招きあるいは何かを告げるようにして立っている。伝統的な解釈では、これは「聖ヨセフの夢」という主題である。ヨセフは通常、大工として描かれる(ルーヴル美術館蔵の「大工聖ヨセフ」に描かれているヨセフとよく似ている)。それに従えばこの若者は、ベツレヘムの嬰児大虐殺を警告しエジプトへ逃れるよう告げる大天使ガブリエルである。

他の解釈としては、若き預言者サムエルが祭司エリに呼び出されてその眠っているところを発見している場面である、というものもある。サムエルは彼を呼んでいるのが神の声だと気づき驚いているというのである。この解釈が正しいとすれば、若いサムエルの手の動きは、「私はここにおります」ということを表現している。しかし人物の表情などを見るに、この解釈はやや不自然である。エリも盲人であるため読書をしているのはおかしい。

ろうそくの炎の大部分が腕によって隠れている、つまり光源がほぼ遮蔽されていることが、この作品の厳かな雰囲気をぐっと高めていると言える。とりわけ、作品内に満ちている静寂は絶妙である。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール
  • 作品名聖ヨセフの夢
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1640年 - 不明年
  • 製作国不明
  • 所蔵ナント美術館 (フランス)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ93cm
  • 横幅81cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • 聖ヨセフの夢の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。