作品概要
《アンテア》は、画家のパルミジャニーノによって制作された作品。制作年は1524年から1527年で、カポディモンテ美術館に所蔵されている。

《アンテア》は、別名「若い女性のポートレイト」としても有名。マニエリスムを代表する画家、イタリアのパルミジャニーノによって、当時21歳、1524年頃から1527年頃にかけて描かれた作品である。
この作品は、1671年、イタリア・ローマに位置する最も美しい宮殿のひとつ、ファルネーゼ宮殿を誇る、ファルネーゼ家のコレクションの一部として記録が残っている。その後、パルマのピロッタ宮殿へと移され保管されていたが、第二次世界大戦の最中には、当時はドイツ軍によって支配されていたモンテカジノへと移動。そしてドイツ軍によってベルリンへ運ばれた。その後、オーストリアへと移ったのち、1945年、イタリアへ再び無事に返還された。
パルマのファルネーゼ宮殿に残された資料によると、このポートレイトの少女は、パルミジャニーがローマに滞在していた間に描かれた作品であり、彼が愛した女性アンテナであるとされる。彼女が身につけている衣装は、豪華な要素と、比較的庶民的な部分がミックスされている。そういった点から、彼女はパルミジャニーノの娘、もしくは恋人、どちらにせよ彼が愛した女性ということにはかわりない、という仮説が導かれている。
また、この作品ののちに描かれた、パルミジャニーノの代表作の一つである《長い首の聖母》(1534年)に描かれている、中央に登場している天使の一人の表情と、アンテアの表情が全く同じ表情に描かれている。
これは意図的な画法であり、この画法は、この時期の画家の間で流行していた画法である。
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