作品概要

十字架降下》は、画家のフラ・アンジェリコによって制作された作品。制作年は1437年から1440年で、サン・マルコ美術館に所蔵されている。

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フラ・アンジェリコによる代表的な祭壇画作品の一つ。フラ・アンジェリコは、15世紀前半のフィレンツェを代表する画家であり、本名はグイ-ド・ディ・ピエトロ (Guido di Pietro) (1400-1455)で、フラ・アンジェリコは「修道士アンジェリコ」を意味する通称である。

実際は、フィレンツェの裕福な銀行家パッラ・ストロッツィがアンジェリコの師であるロレンツォ・モナコに依頼したサンタ・トリニタ聖堂内にあるストロッツィ家の礼拝堂を飾る祭壇画であった。しかし、ロレンツォ・モナコはこの絵に着手して間もなく亡くなった。その後を引き継いでフラ・アンジェリコがこの作品を仕上げることになる。

1432年に完成したこの「十字架降下」は、まったく新しい様式の作品として評価され、フラ・アンジェリコはこの祭壇画によって、フィレンツェでもっとも想像力豊かな画家としての地位を確立した。

ロレンツォ・モナコが完成していたのは、ピナクル(祭壇画の上部の尖頂型の部分)とプレッデラ(祭壇飾りの最下部)だけだった。アンジェリコはこのピナクルはそのまま残したが、プレッデラの方は取り除いて、ロレンツォ・モナコとは全く異なる様式で作品を仕上げている。

画面は鮮やかな色彩で輝いているが、遠くにあるものをぼんやりと色調を弱めて描いている。この作品でアンジェリコは幾何学的遠近法よりも、こうした空気遠近法を使って空間の奥行きを表現している。旧来の金地背景ではなく、雲が浮かぶ広々とした青空が背景に描かれることで、光に満ちた空間の印象が一層強められている。

死んだイエス・キリストの姿は、肌はくすんだ緑色で顔には表情が無い。対照的に周りの人々は様々に悲しむ様子を示している。マグダラのマリアはキリストの足に接吻し、聖ヨハネはキリストを見つめている。

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基本情報・編集情報

  • 画家フラ・アンジェリコ
  • 作品名十字架降下
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1437年 - 1440年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵サン・マルコ美術館 (イタリア)
  • 種類テンペラ・板
  • 高さ176cm
  • 横幅185cm
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