作品概要
《ブルー・ヌード?》は、画家のアンリ・マティスによって制作された作品。制作年は?。

抽象主義の完成段階
アンリ・マティスが晩年の1952-54年に描いた独創的な4枚の連作ブルー・ヌードは、伝統をふまえながらも実験精神に満ちた作品だ。ブルー・ヌード?は、抽象を追い求めた画家がその完成段階に達した事を示す作品だが、人間の体を表している事は一見してわかる。
制作方法
本作は、グワッシュ(不透明水彩絵具)を塗った紙を切って貼りつけた作品で、マティスが集めていたアフリカの彫刻や1930年代に訪れたタヒチからヒントを得たものである。彫刻や旅から得たインスピレーションを独創的な連作に仕上げるまでに20年の歳月を要したのは、病を得て絵筆を持てなくなってしまったからだった。彼はこれを“紙で描く”作業といい、切り紙の間にあるスペースで人物の輪郭を表現した。
まるでレリーフと見紛うばかりの効果が出ているが、これは二次元作品だ。本作は、色彩と形の完璧なる融合を長年追求してきた画家の最高傑作で、ある意味、終点に到達した作品と言えるだろう。
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