作品概要
《ミューズの神々》は、画家のティントレットによって制作された作品。制作年は1578年から1578年で、ロイヤル・コレクションに所蔵されている。

『ミューズの神々』は、イタリアのルネサンス画家、ティントレットによって、1578年に制作された作品である。『ミューズの神々』は、ギリシア神話のミューズの神々たちを描いている。
また、『ミューズの神々』は、1627年に、ドゥカーレ宮殿(北イタリアの街、マントヴァにある)の廊下に、『アハシュエロスの前のエステル』(ティントレット作)と並んで掛けられている作品として、マントヴァ公爵であった、グリエルモ・ゴンザーガのコレクションの目録に記録されている。
その後、『ミューズの神々』は、ゴンザーガのコレクションから、イングランド王のチャールズ1世の手に渡った。
王政復古で、英国王室の人々の手に再び渡る前に、『ミューズの神々』は、チャールズ1世の処刑時に、80ポンドの値がつけられて売却された。現在は、ケンジントン宮殿に飾られている。
(チャールズ1世は、イタリア・ルネサンス絵画の熱心なコレクターであったが、1649年に処刑され、その際にコレクションが売り払われてしまっている。しかし、1660年の王政復古の際に、チャールズ2世がコレクションの殆どを取り戻している。現在は、イギリス王室が所有する、美術品コレクション『ロイヤル・コレクション』の一作である。)
描かれた9人の女神は、元々詩や歌、踊りのインスピレーションを与える女神として解釈されていたが、段々と自由七科(人が持つ必要がある技芸の基本)の象徴となっていった。太陽として表現されたアポロ(太陽神ともいわれる)によって、『天球の音楽』も象徴している。
ティントレットの広範囲に及ぶストロークは、驚くほど自由な姿勢をとった、女神たちの力強く鮮明なヌード姿を描いている。
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