作品概要

大使たち》は、画家のハンス・ホルバインによって制作された作品。制作年は1533年から1533年で、ロンドン、ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。

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『大使たち』は、ハンス・ホルバイン(子)による絵画。テューダー朝最後の女王であるエリザベス一世の生年と同じ1533年に描かれた。二人の人物の肖像画であるだけでなく様々な静物が描かれており、その解釈については多くの議論を引き起こしている。また、角度を変えて見ることで正常な形が見えるようになるという技法、アナモルフォーシスを用いていることでも有名である。

ホルバインは、ドイツで生まれイングランドでそのほとんどの生涯を過ごした画家であるが、この作品においては初期フランドル派の影響が見て取れる。

棚の上には、地球儀、四分儀、日時計、トルクエタムなどのさまざまな科学器具が置かれている。床のモザイクはウェストミンスター寺院のものを模しており、また上段の棚にかけられたカーペットはルネッサンス絵画によく見られる東洋的なデザインである。

左側の人物の服装は世俗的であり、右側の人物は聖職者のようである。この二人は資本主義と教会の統合を象徴するのではないかと唱える批評家がいる一方で、この作品は宗教的な争いを描いていると考える学者もいる。不調和の象徴である弦の壊れたリュートは、ルター派の讃美歌の楽譜の隣に置かれ、学者と聖職者の不和を示唆している。

だがこの作品で最も印象的なのは、底部に描かれた歪んだ頭蓋骨であろう。角度を変えて見ることで正確な姿を現すという、ルネッサンス初期に考案された「アナモルフォーシス」という技法で描かれている。頭蓋骨は普通「ヴァニタス(虚栄の寓意)」や「メメント・モリ(死を忘れるな)」といったモチーフで使われる代表的なものだが、何故ホルバインがこの作品に頭蓋骨を描き込んだのかは不明である。一つの解釈として、この作品は三つの階層――天上(棚上段)、地上(棚下段)、死(頭蓋骨)――を持っているという考え方がある。また、この絵は本来階段に飾られるもので、階段を上がりながら見ると頭蓋骨が現われるようにしたのではないかという説もある。あるいは、ホルバインが自身の将来のために、単にその技量を示したかったのかもしれない。

画家は一般的に、死を思い出させる意図で頭蓋骨を作品に組み込んだ。ホルバインは、上部左にちらりと見えるキリストの磔刑像と合わせ、迫りくる死と復活について鑑賞者に考えさせる契機を与えたかったのかもしれない。

描かれている二人の人物は長い間議論の対象であったが、左はフランスの大使ジャン・ド・ダントヴィユ、右はラヴール司教のジョルジュ・ド・セルヴと見るのが一般的な解釈である。ダントヴィユの短剣、セルヴが肘をついている本にそれぞれ二人の年齢(29歳、25歳)の数字が見える。

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基本情報・編集情報

  • 画家ハンス・ホルバイン
  • 作品名大使たち
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1533年 - 1533年
  • 製作国イギリス
  • 所蔵ロンドン、ナショナル・ギャラリー (イギリス)
  • 種類油彩
  • 高さ207cm
  • 横幅209.5cm
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