作品概要

聖ゲオルギウスと竜》は、画家のロヒール・ファン・デル・ウェイデンによって制作された作品。制作年は1432年から1435年で、ナショナル・ギャラリー(ワシントン)に所蔵されている。

詳細な画像を見る

現実と幻想、そしてネーデルラント絵画特有の技巧の絶妙なコンビネーション、がこの絵以上に実現されている作品は他にない。この絵はロヒール・ファン・デル・ウェイデンによる油彩画で、非常に人気を博した聖ゲオルギウスの伝説からの一場面が描かれている。

寓話

聖ゲオルギウスは3世紀のローマ人兵士であった。キリスト教徒の家庭に生まれた彼は自身もまた敬虔なキリスト教徒であったが、皇帝ディオクレティアヌスは302年にキリスト教を禁じる勅令を出し、ゲオルギウスはそれを拒んだために殉教したと言われている。伝説では彼はカッパドキア地方で人々を困らせていた竜を退治したという。

カッパドキアの王セルビオスは、竜が民衆に被害を与えるのを止めるため、「くじ」で生贄を選んだが、当たったのは自身の娘であった。王はゲオルギウスに助けを求めた。彼は姫を助けるため竜と戦い、神の力でその怪物に勝った。その後カッパドキアの人々はキリスト教に帰依したという。

図像

この絵に描かれたゲオルギウスは、ローマ風の鎧ではなく、絵の制作当時のゴシック風の鎧を身につけており、背後の風景も小アジアのものではなくネーデルラントの田園風景に置き換えられている。連なる丘の向こうに壁に囲まれた町があり、右側には海が、左側には山の上の城が見える。オリジナルに構成された風景ではあろうが、現実性をもって見る目に迫ってくる。

個々の細部の精密さから、ロヒールが当時は珍しかった拡大鏡を使ったという説もある。ゲオルギウスの鎧やドラゴンのうろこに反射した光は画家の光学に対する興味を示しており、ヤン・ファン・アイクの影響が見て取れる。写本挿絵のような様式は、これがロヒールの最初期の作品であることを示している。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
  • 作品名聖ゲオルギウスと竜
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1432年 - 1435年
  • 製作国ベルギー
  • 所蔵ナショナル・ギャラリー(ワシントン) (アメリカ)
  • 種類板、油彩
  • 高さ15.2cm
  • 横幅11.8cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • 聖ゲオルギウスと竜の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。