作品概要

聖十字架伝説》は、画家のピエロ・デラ・フランチェスカによって制作された作品。制作年は1447年から1466年で、サン・フランチェスコ聖堂に所蔵されている。

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『聖十字架伝説』は、ピエロ・デラ・フランチェスカによってアレッツォのサン・フランチェスコ聖堂の壁面に描かれたフレスコ画で、彼の最高傑作の一つと言われている。画家の遺した作品の中では最大のものであり、ルネッサンス初期の傑作でもある。

この作品の主題は、ヤコブス・デ・ウォラギネが十三世紀に著した有名な書「黄金伝説」に由来している。エデンの園の木が、後にキリストの磔刑に使われた十字架になるという「聖十字架」の伝説である。ピエロの遠近法や色に関する進歩的な知識、絵画の構成における幾何学的な技法が随所に見られる傑作である。

描かれているエピソードは、以下の通り。

・アダムの死(390x747cm):伝説によると、キリスとの十字架となった木は、エデンの園にあったりんごの木の枝や種を使って作られた。その木はアダムが息子によって埋葬されたとき、天使の勧めによって植えられたという。

・聖木を礼拝するシバの女王、ソロモンとシバの女王の会見(336×747cm):伝説によると、シバの女王は聖木から作られた橋を崇拝し、将来それが救世主キリストを磔刑に処し、ユダヤの王国に終わりが訪れるだろうとソロモンに伝えた。ソロモンはこれを聞いて、この橋を切って埋めさせた。

・十字架の賞揚(390x747cm)

・コンスタンティヌスの夢(329x190cm):ミルウィウス橋の戦いを前にした皇帝コンスタンティヌスは、天国の十字架を示す天使の夢を見て目を覚ます。十字架の盾で敵を倒したコンスタンティヌスは、その後キリスト教を認めた。

・聖十字架の発見と検証 (356x747cm):コンスタンティヌスの母ヘレナは、エルサレムで十字架を探す。ヘレナはイエスが磔刑に処せられた場所を言わないユダヤ人を、枯れ井戸へ落とし七日間放置させた。作品では、ユダヤ人がロープで枯れ井戸から引き出される場面が描かれている。七日目に、ユダヤ人は十字架の場所を告白した。その後その十字架が死者を復活させたことで、聖十字架であることが証明された。

・ヘラクリウス帝とホスロー王の戦い(329x747cm): 東ローマ帝国とサッサニード帝国 (7世紀初頭)の戦いにおいて重要な役割を果たした聖十字架について描かれている。

ピエロは、キリスト教が異教に打ち勝つ二つの戦いに重きを置くなど、いくつかの重要な点で「黄金伝説」の本題からそれた描写をしている。作品は、厳密には黄金伝説には含まれていない「受胎告知」の場面でしめくくられている。

作品の制作時期ははっきりしていないが、依頼者であるバッチ家が報酬を支払ったとされる1447年以降であることは間違いないだろう。1466年前後に完成したと考えられている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ピエロ・デラ・フランチェスカ
  • 作品名聖十字架伝説
  • 制作年1447年-1466年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵サン・フランチェスコ聖堂 (イタリア)
  • 種類フレスコ画
  • 高さ(シバの女王)336cm
  • 横幅(シバの女王)747cm
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