作品概要

聖エウスタキウスの幻視》は、画家のピサネロによって制作された作品。制作年は1438年から1442年で、ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。

詳細な画像を見る

『聖エウスタキウスの幻視』は初期ルネサンスの巨匠ピサネロによりイタリアで製作された絵画であり、現在はロンドンのナショナルギャラリーが所蔵している。

ピサネロの経歴においてどの地点でこの作品が制作されたのかは不明で、様々な学者によって異なった製作時期が示されているが、現在ナショナル・ギャラリーのウェブサイトでは1438年から1442年頃とされている。

この作品は、『黄金伝説』で雄鹿の枝角の間に十字架を見た聖エウスタキウスを描いている。チュニックに青い頭飾りという、当時のハイセンスな宮廷ファッションに身を包んだ聖エウスタキウスが描かれている。

それ故パトロンにはこの作品を神への賛歌としてだけでなく、貴族的な娯楽の狩りと騎士道的イデオロギーが一体となった作品としても鑑賞する機会が与えられている。

しかし『聖エウスタキウスの幻視』が描かれる理由となったパトロンの正体は不明である。描かれている聖エウスタキウスの横顔がパトロンだという可能性は否定できない。

この狩りをする光景が描かれた作品では、鳥や他の動物などを自然主義的かつ装飾的に描くピサネロの卓越した技能が顕になっている。パターンブックから数々の素描が使われていることは間違いない。

絵画前面にある空白部分の意図は解明されておらず、そこに文字が含まれていたことがある可能性を暗示する証拠はない。もとはキリストの言葉を聖エウスタキウスに届けること、もしくはパトロンより受け取った題字を伝えることが意図であったのかもしれない。

『聖エウスタキウスの幻視』は歴史の流れの中で、広範囲に渡る塗り直しや修正が行われてきた。元々、上部が切断される前のパネルはより高く、また熊などのいくつかの動物は完全に塗り直しが施されている。

しかしながら、聖エウスタキウスの帽子と顔の保存状態はよく、馬具、狩猟用ラッパ、拍車に使われているパスティーリャ(細部装飾のために焼き石膏で施される浅浮き彫り)はオリジナルの状態で残っている。

作品をもっと見る

基本情報・編集情報

  • 画家ピサネロ
  • 作品名聖エウスタキウスの幻視
  • 制作年1438年-1442年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ロンドン・ナショナル・ギャラリー (イギリス)
  • 種類テンペラ板絵
  • 高さ53cm
  • 横幅65cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • 聖エウスタキウスの幻視の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。