作品概要

ベックートの聖母》は、画家のパオロ・ウッチェッロによって制作された作品。制作年は1420年から1425年で、フィレンツェ サン・マルコ美術館に所蔵されている。

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20代のパオロ・ウッチェッロが描いたとされる「ベックートの聖母」。

この名がついたのは、フィレンツェの街の都市計画が行われていた1894年に、デル・ベックート家の邸から見つかったためである。デル・ベックート家は、フィレンツェの街に「共和国広場」を設計するさいに壊されることになった邸であった。

20世紀も半ばを過ぎた頃に、プラートのアッスンタ礼拝堂に残るパオロ・ウッチェッロのフレスコ画と「ベックートの聖母」の相似性を主張する学者が現れ始めた。プラートのフレスコ画は、「ベックートの聖母」よりも10年ほど後に制作されている。

また、デル・ベックート家とパオロ・ウッチェッロの縁戚関係も、この作品がウッチェッロの作品と認められる強い要因となった。

デル・ベックート家は、パオロ・ウッチェッロの母の実家であり、伯父の一人にもこの名字が見える。また、パオロ・ウッチェッロが1425年から1431年にかけてヴェネツィアを旅行するさいに金銭的援助をした人が、「デオ・ディ・デオ・ベックーティ」という名前であることから、デル・ベックート家とパオロ・ウッチェッロになんらかの関係があったことは間違いない。研究者によっては、「デオ・ディ・デオ・ベックーティ」自身が、この作品の注文主だと主張する人もいる。

半月形の形をした作品は、おそらく扉の上の部分を装飾していたものと見られ、剥落してしまっているものの制作当時には聖母子の背景が金色で埋められていたことは想像できる。当時の流行に忠実に、聖母子は上半身だけが描かれ、幼子イエスは聖母マリアの左手に抱かれている。

聖母マリアは、右手に白い花を持ち、我々に渡そうとしている構図である。

破損が激しいために細部が不明で、ウッチェッロの特徴である遠近法は確認できないが、聖母マリアの波打つ衣服などにはウッチェッロらしい表現が見える。

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基本情報・編集情報

  • 画家パオロ・ウッチェッロ
  • 作品名ベックートの聖母
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1420年 - 1425年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵フィレンツェ サン・マルコ美術館 (イタリア)
  • 種類フレスコ画
  • 高さ120cm
  • 横幅90cm
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