作品概要

マルテッロの聖母子》は、画家のパオロ・ウッチェッロによって制作された作品。制作年は1420年から1420年で、フィエーゾレ マルテッロ・コレクションに所蔵されている。

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ギベルティの工房で修行を終えたパオロ・ウッチェッロが、20代前半で制作した作品「マルテッロの聖母子」。

トスカーナはフィエーゾレの「マルテッロ・コレクション」に残されていることから、この名がつけられている。

この作品は、ここ最近になってパオロ・ウッチェッロの作品と認められたもので、ギベルティのもとで修行を終えたパオロ・ウッチェッロが初めて一人で描き上げた聖母子像といわれている。

豪奢な金色に埋もれた聖母子は、典型的な後期ゴシックの様式で描かれている。

聖母マリアは、ゆったりと幼児イエス・キリストを抱いており、その腕は幼子を抱いているとは思えないほど力みを感じさせない。

若きパオロ・ウッチェッロがこの作品に新たな技法を試みようとしていることは確実で、聖母の頬と幼子イエスのふっくらした肉感が際だつよう背景の金色を調節している。

また、イエスの下で緩やかなカーブを描く聖母マリアのマントは、師匠であったギベルティやウッチェッロより30才ほど年上であったジェンティーレ・ダ・ファブリアーノの影響を受けていると思われる。そして、幼児イエスの生き生きとした子供らしい表情は、後年に描かれるダブリン・ナショナル・ギャラリー所蔵の「聖母子像」と似通うものがすでにかいま見える。

母と子の信頼と愛情を表すかのように、聖母マリアの腕とイエスの足が交差し、聖母マリアは頬をわずかに染めて若々しい表情を見せていて、1300年代のアンブロージョ・ロレンツェッティの「聖母子像」の傑作からの流れを感じさせる。

また、歯が生え始めたばかりの月齢を思わせるイエスのわずかに開いた唇、幼児らしいふっくらした肉感は、ジョットがフィレンツェのオンニサンティ教会に描いた「聖母子像」と似通う人間的な表現にあふれている。画面右側に、小さく鳥のような蝶々のような影が見えており、イエスがその動物に目を奪われて体と視線を向けているという、ルネサンス初期にふさわしい人間味あふれる構図である。

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基本情報・編集情報

  • 画家パオロ・ウッチェッロ
  • 作品名マルテッロの聖母子
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1420年 - 1420年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵フィエーゾレ マルテッロ・コレクション (イタリア)
  • 種類テンペラ画
  • 高さ67cm
  • 横幅46cm
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