作品概要

フィレンツェ軍の先頭に立つニッコロー・ダ・トレンティーノ》は、画家のパオロ・ウッチェッロによって制作された作品。制作年は1438年から1438年で、ロンドン・ナショナルギャラリーに所蔵されている。

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パオロ・ウッチェッロが1438年に描いた「サン・ロマーノの戦い」の三部作の一枚である。「サン・ロマーノの戦い」は、1432年6月2日に起きたフィレンツェとシエナの戦争を描いている。

シエナ軍の指揮を執るのは傭兵として名高かったベルナルディーノ・ウバルディーニ・デッラ・チャルダ(またはカルダ)で、シエナ軍の優勢が伝えられていた。

対するフィレンツェは、ニッコロー・ダ・トレンティーノが放った斥候が「サン・ロマーノの塔」から情勢を見極め、一気にシエナ軍をせめて勝利をおさめる結果となった。この勝利を祝し、描かれた三部作である。

「フィレンツェの先頭に立つニッコロー・ダ・トレンティーノ」は、現在ロンドン・ナショナルギャラリーにある。3枚の中では、地面の部分がが白くなるなど、最も保存状態が悪い。

作品は本来、かすかにアーチ型であったと推測されるが、なんどか所有者が変更するさいに現在の形に切り取られたと言われている。

作品の中央には、白馬に乗り赤い帽子をかぶったニッコロー・ダ・トレンティーノが描かれており、フィレンツェ軍に号令をかけている。画面左手には、槍や旗を手にしたフィレンツェ軍が描かれているが、その足下には戦いの最初の犠牲者が足をこちら側にしてうつぶせに倒れている。パオロ・ウッチェッロは、この作品の中にいくつも遠近法の技法を実験的に用いたが、この倒れた人体もその一つである。

壮絶な戦いとは一線を画して丹念に描かれた背景の自然は、パオロ・ウッチェッロの写実へのこだわりを表している。

1432年に起きた戦争を1438年に描くという、同時代の事象を描いた珍しい作品といえる。

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基本情報・編集情報

  • 画家パオロ・ウッチェッロ
  • 作品名フィレンツェ軍の先頭に立つニッコロー・ダ・トレンティーノ
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1438年 - 1438年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ロンドン・ナショナルギャラリー (イギリス)
  • 種類多様技法
  • 高さ180cm
  • 横幅316cm
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