作品概要
《最後の晩餐(オンニッサンティ教会)》は、画家のドメニコ・ギルランダイオによって制作された作品。制作年は1480年から1480年で、オンニッサンティ教会に所蔵されている。

《最後の晩餐》は、ルネサンス期のイタリア画家、ドメニコ・ギルランダイオによってフラスコ画法で描かれた、イエスの最後の晩餐の様子である。本作は、イタリアのトスカナ地域のフィレンツェ中央に所在する、オンニッサンティ教会の食堂に描かれている。
3つの《最後の晩餐》
ドメニコによってフラスコ画法を用いて描かれた《最後の晩餐》は3枚存在し、その内の一つが1480年に、オンニッサンティ教会に描かれた絵である。残りの二枚は、1476年にバディア・パッシニャーノ教会に描かれた絵と、1486年にサン・マルコ教会に描かれた絵である。
12人の使徒たちは、浅いU字型を描くように腰かけており、10人の使徒たちは直線上に並んでいるが、両端にいる2人の使徒たちは向かい合うような形で、カーブした席に腰かけている。
オンニッサンティ教会に描かれた、ドメニコの《最後の晩餐》の使徒たちのこのような配置は、ドメニコ作品よりも3-40年前に、フィレンツェのサンタポッローニア修道院の食堂にフラスコ画法で描かれた、アンドレア・デル・カスターニョによる《最後の晩餐》の使徒たちの配置の仕方と似ている。
構成
本作において、ヨハネはキリストの左側で眠りに落ちている。キリスト教絵画における、《最後の晩餐》の描写ではよく見られることだが、ユダはテーブルの反対側に一人座っている。
本作品の特筆すべきは、上部が室内ではなく、開けた空間に、果実の生った並木や鳥たちが描かれている点である。使徒たちの後光の範囲は狭く色も薄く、使徒たちは影も描写さている。ペトロや他の使徒たちは、ユダに対して楯突いているように見える。
後に《最後の晩餐》の修復がされた際、オンニッサンティ教会の食堂の左側の壁には、下書きが残されていたことが発見された。
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