作品概要
《不可解な小道》は、画家のサルバドール・ダリによって制作された作品。制作年は1981年から1981年で、演劇美術館に所蔵されている。

来歴
1981年に完成されたこの作品は、1982年に政治、絵画、社会、経済、文化、科学において、特に優秀な貢献や成績を修めた者に送られる賞に対し、その記念としてイギリスの演劇博物館と彼の友人で同賞を受賞したジュゼップ・ビセンク・フォシュ(作家・文学者)に送られた。
現在においてもこの作品は同博物館において保管されている。
主題
この絵画おいて、まず注目せざるを得ないポイントは、無数の不可解な袋であろう。この図法は早期に完成させた、彼特有のものであり、すでに自身の作品である最初の鳥肌(1928)や蜜は血よりも甘い(1927)に用いられている。いずれの絵にも袋や雲のような球体が描かれている。
この絵の袋には、中央からこぼれている物体から、普通に絵から読み取れる麦や穀物と、一列にきっちり並んでおり、上部にも同様に描かれていることから、別の哲学的な意味といった、2つの意味を含んでいる。
哲学的意味
哲学的な意味というのは、袋=人々の死体を示し、一列に並んでいることで天国へと向かっている様子を表現していることだと考えられる。また、中央に描かれている水平線に向かっている白い直線は、地面に伸びている白い道と、絵画上部に描かれている白い球体が反射した線といったように、これに関しても2通りの考え方があると考えられる。
この1つの解釈だけでは終わらせず、違った見方を私たちに与えるダリ独特の技法は、私たちにダリのさらなる魅力と尊敬を感じさせてままならない。
ダリの絵は不可解な絵が多い
2020年9月20日 10:40 am, ID 24350