作品概要

飲酒の代償》は、画家のヤン・ステーンによって制作された作品。制作年は1663年から1665年で、ナショナル・ギャラリー(ロンドン)に所蔵されている。

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《飲酒の代償》は、オランダの画家ヤン・ステーンが1665頃に制作した絵画で、「ワインは人をあざ笑う」(酒に飲まれる物は笑い者になる)というオランダのことわざを良く表現している。

寓意

この絵では無作法に振る舞う子どもが複数描写されているが、その責任は全て酔っ払っている親にある。主人公は家の前の階段で酔いつぶれている女性で、階段下には空のワイン瓶が転がっている。彼女は子どもを放ったらかしにしている母親として描かれており、周りで子どもが騒ぎふざけ合っていても一向に起きる気配がない。

彼女の上質そうなジャケットから、決して貧民ではないことが見てとれ、酒は貧富問わず人に悪影響を与えるという教訓を伝えている。母親の指からは火が付いたパイプが今にも落ちそうになっており、洋服や木造の家屋を燃やさないかヒヤヒヤしてしまう。

後ろでは男の子が女性を注意深く伺いながら鞄を漁っており、何かを盗もうとしているようである。これまたオランダのことわざである「盗む機会を与えるから盗人が生まれる」が思い出される。母親の前に跪いている女の子はオウムにワインを与えようとしており、彼女自身も顔が好調していることから、同じくワインを飲んでいたと分析できる。母親の隣では男の子がバラの花束を豚に投げつけており、「豚に真珠」ということわざを体現している。

当時の情景

その隣では女の子たちが猫にミートパイを与えており、当時の人々がいかに物を無駄にしていたかが伺える。母親の頭上に吊るされている籠の中には松葉杖が入っており、乞食としての人生を象徴していることから、お金や物を無駄使いすると貧乏な生活が待っているという伏線をステーンが張っていると言える。

この籠と杖は、同じくステーンが描いた《贅沢にご用心》という作品にも登場している。右奥では男性が若い娘を口説いており、周囲で何が起こっているのかに全く注意を払っていない。これも、酒で舞い上がった結果なのかもしれない。

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基本情報・編集情報

  • 画家ヤン・ステーン
  • 作品名飲酒の代償
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1663年 - 1665年
  • 製作国不明
  • 所蔵ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
  • 種類油絵
  • 高さ76cm
  • 横幅106.5cm
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