作品概要
《聖ニコラウスのお祭り》は、画家のヤン・ステーンによって制作された作品。制作年は1665年から1665年で、アムステルダム国立美術館に所蔵されている。

この絵のメインテーマは、お祭りの日の子供たちの物語。描かれているのは、12月5日、聖ニコラウスのお祭りの日の光景である。
聖ニコラウスとは子供の守り神とされているトルコの聖人で、サンタクロースのモデルであることで有名だ。
作品の特徴
煙突の隣を見れば、この日におきまりのキャロルを歌っている人々がいる。聖者は子供達へのプレゼントを持って、今まさに現れたところのようである。女の子へのプレゼントは綺麗な人形とたくさんのお菓子、そして彼女の弟にはゴルフクラブが用意されている。
弟は兄の方を指差して笑っているが、これは兄のプレゼント用の靴の中にプレゼントではなく枝鞭が入っていることに気がついたためである。靴の中の枝鞭は、その子供がいたずらばかりしていて良い子にしておらず、プレゼントをもらう権利がないことを示しているのである。
しかし子供たちの祖母は兄に向けて手招きをしている。どうやら祖母の立つカーテンの後ろに、プレゼントはきちんと用意されているようである。手前には、スペキュラースと呼ばれるオランダ伝統のビスケットや、ワッフル、ダイフェカーターと呼ばれるダイアモンド形の甘いパンも描かれている。
ヤン・ステーンはこのお祭りの日の特別感や高揚感が溢れる空気を、非常に上手く絵の中に描いていると言えるだろう。
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