作品概要

誕生》は、画家のジャクソン・ポロックによって制作された作品。制作年は1941年から1941年で、テート・モダンに所蔵されている。

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《誕生》は、画家ジャクソン・ポロックの初期の作品であり、1941年に制作された。

ニューヨーク派

作品は、絵画療法として描かれたといわれる。この時期の作品は抽象表現主義(ニューヨーク派)であり、パブロ・ピカソの影響をうけ、シュルレアリスム(超現実主義)にて作品の対象は変形して表現されている。

ニューヨーク派は、1940年代から50年代に掛けてニューヨーク周辺にて活躍した抽象表現主義の芸術家グループであった。また、初期の作品では、アメリカン・インディアンの砂絵やメキシコの壁画よりインスピレーションを受けているといわれる。

また、この頃、ポロックはアルコール依存症の治療として、ユング派精神分析や絵画療法を受けていた。この絵画療法では、シュルレアリスムにより対象を描いたといわれる。

主題

作品では、女性が出産する過程が描かれている。作品の主題は恐怖と欲望、特に文明に関する伝統的思考である。

シュルレアリスムにより、女性の片足と片手が描かれている。女性の片足(右足と思われる足)は膝の位置で曲げられている。キャンバス右下では女性の片手があり、指3本は上向きを差している。合わせて、キャンバスには、女性の顔と思われるマスクが幾つか描かれている。マスクの描写は、ネイティブ・アメリカンの砂絵など原始美術の影響を受けている。

キャンバス右下、指先の上にあるマスクはネイティブ・アメリカンの砂絵に由来するといわれる。キャンバス中央にあるマスクは右上に赤色と黒色の斑点が描かれているが、「エスキモーマスク」(イヌイット族の木製マスク)の模倣であると解釈される。

プリミティヴィズム

ポロックは、マスクなどの形象を垂直に積み重ねて描いている。これは、トーテム像に似ている。原始美術の形象を真似ることにより、精神的な力、心理学的な力が強調される。また、作品は、ユング心理学の生と死、再生、仏教における円形の曼陀羅を連想させる。

1939年から1940年夏に掛けて受けていた絵画療法において、医師は、ポロックが希望と自信を取り戻せるように再生の概念を説明していた。1941年の絵画療法では、曼陀羅の概念が取り入れられた。

現在、《誕生》はテート・モダン(イギリス・ロンドン)にて展示されている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジャクソン・ポロック
  • 作品名誕生
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1941年 - 1941年
  • 製作国不明
  • 所蔵テート・モダン
  • 種類油彩
  • 高さ116.4cm
  • 横幅55.1cm
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