作品概要
《レスター手稿》は、画家のレオナルド・ダ・ヴィンチによって制作された作品。制作年は1506年から1510年で、ビル・ゲイツに所蔵されている。

ダヴィンチが40年にわたって取り組んできた科学的考察を書き綴ったデッサンと注釈からなる手稿で約30冊残っているとされている。数学、幾何学、天文学と広いジャンルに渡って考察されたもので、中でもレスター手稿は水理学と天文学の研究が中心で一番有名な手稿と言われている。
内容
ダヴィンチは主に水の流れ、川の水の流れに興味を抱き橋の建設のアドバイスなどにも触れている。注目すべき点は全てが鏡文字で綴られているという点である。
また彼の考察に添えられているデッサンが、例えば月の満ち欠けと日食の原理の図や水の流れを力学的に表した図などその細い線と緻密さはさすが芸術家のものと感動させられる。
構成
レスター手稿は18枚の紙からなり、全ての紙が半分に折られ、両面が使用されている。つまり72ページの手稿である。レスター手稿に添えられている並外れて美しい図解やイラストはまさにダヴィンチが芸術と科学の繋がりに新しい光を当てたものだと言える。
来歴
またこのレスター手稿は、1994年にビル・ゲイツが30億円で購入したことで話題を呼んだ。そしてゲイツは年に一度、世界の1都市、(毎年違う場所)でこれを展示し一般に公開しているが、東京でも2005年に展示され注目された。
もちろんゲイツはレスター手稿購入後、全てのページをデジタルスキャンし、特別な部屋に保管しているそうである。
そのスキャンのイメージは、マイクロソフト社から出している「Microsoft Plus!for Windows 95」のデスクトップPCにおけるテーマとして使用されている。
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