作品概要

ピエタ》は、画家のティツィアーノ・ヴェチェッリオによって制作された作品。制作年は1575年から1576年で、アカデミア美術館に所蔵されている。

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『ピエタ』は、ティツィアーノが晩年に手がけた最後の作品で、ヴェネチアにあるサンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ聖堂(以下、フラーリと略)にある礼拝堂の祭壇画として当初制作していた。

ティツィアーノは、当初フラーリを自分の入る墓として選んでいたが、絵画が掲げられている場所が希望と違うことに立腹し、絵画返還を教会に要求している。結局生まれ故郷カドーレにある教会に自分の墓が決まり、ティツィアーノはカドーレの教会に掲げる絵として、サイズを調整しなおし、ピエタの絵を拡張した。

しかし、絵を完成させることなく、ティツィアーノはペストにより病死してしまう。息子のオラジオも数日後には病死し、ティツィアーノの遺体はカドーレに運ばれることなく、密かにフラーリに運ばれて埋葬された。
ティツィアーノが病死してしばらくは、ピエタは彼の工房に置かれたままだと推測されている。未完の絵を、弟子であるパルマ・イル・ジョーヴァネが完成させた。絵画中央下部、イエスの下には、パルマがティツィアーノの死により加筆したという文言が入れられている。

絵画は、聖母マリアとイエス・キリストの主題と、彼らを取り巻く人物、そして偶像から構成される。イエスに近づき、手をとろうとしているのは、聖ジェロームであるとともに、ティツィアーノの自画像との見解が出されている。マリアの左側面には、マグダラのマリアが配置される。左側の彫像はモーゼ、右側はシビュラである。右下隅にある小さな絵画には、空中に浮かぶピエタに向かって、祈りをささげる2人の人物が描かれている。二人はティツィアーノと息子オラジオであり、当時猛威を振るっていたペストの疫病から逃れられるように祈願の意味があったと考えられる。二人が描かれた絵画の奥には、ティツィアーノの家紋が描かれた盾がおかれている。

絵画は、パルマの死後ようやくヴェネチアにあるサンタンジェロ聖堂に安置された。1810年にこの教会も閉鎖されると、同じくヴェネチアにあるアカデミア美術館に収蔵され、今に至る。

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基本情報・編集情報

  • 画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
  • 作品名ピエタ
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1575年 - 1576年
  • 製作国不明
  • 所蔵アカデミア美術館 (イタリア)
  • 種類油彩
  • 高さ353cm
  • 横幅348cm
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