作品概要

カール5世の肖像》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1533年で、ティッセン・ボルネミッサ美術館に所蔵されている。

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これはルカス・クラナハ(父)による神聖ローマ皇帝カール5世の肖像である。彼は以前にもまだ即位前の幼かったカール5世を描いたことがあったが、その作品は失われてしまった。この肖像画ではカール5聖は豪華でたっぷりとした毛皮のコート、黒い上着、白いシャツを着て、金羊毛騎士団の勲章を肩から下げている。

カール5世はネーデルラントのフィリップ美公とカスティリャ女王ファナの間に生まれ、1516年に母を継いでスペイン王に、1519年には祖父マキシミリアン1世を継いで神聖ローマ皇帝に即位した。この肖像画が描かれた当時彼は33歳であった。カール5世はハプスブルク家の広大な所領を一手に支配した。スペイン、ドイツばかりか新大陸やフィリピンも彼の帝国の一部であり、それは「太陽の沈まぬ国」と呼ばれた。

クラナハのはしかし、そのような巨大な権力を有する皇帝を決して美化しなかった。カール5世は他のハプスブルク家の人々と同じく突き出た顎と大きく張り出した下唇という特徴的な風貌を持っていたが、ここでそれらは隠すことなく表現されている。それはヴェネツィアの画家ティツィアーノによって描かれた何枚かの公的な皇帝の肖像画における著しい理想化とは対照的である。

カール5世は左上に視線を向けていて、体も左側に向いている。このことはこのパネルが二連画の形式をとっていて、左側にもう一枚誰かの肖像画があったことを示唆している。しかし伝統的に向かって右側は地位の低い側であり、皇帝には通常ふさわしくない。唯一の可能性は先代の皇帝でカール5世の父方の祖父マキシミリアン1世である。しかし現在のところこのパネルと対になりそうなマキシミリアン1世の肖像画は発見されていない。

基本情報・編集情報

  • 画家ルーカス・クラナハ
  • 作品名カール5世の肖像
  • 制作年不明-1533年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ティッセン・ボルネミッサ美術館 (スペイン)
  • 種類板、油彩
  • 高さ51.2cm
  • 横幅36cm
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