作品概要

アダムとエヴァ》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1531年で、アルテ・マイスターに所蔵されている。

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この作品はルカス・クラナハ(父)による油彩画である。2枚1組になっていて、左のパネルにはアダム、右のパネルにはエヴァが描かれている。二人は『旧約聖書』「創世記」に登場する人類の始祖であり、彼らは神によって創られ楽園に住んでいた。しかしエヴァは蛇にそそのかされて禁じられていた「知恵の木の実」を食べ、二人は楽園を追放されてしまった。

それゆえ彼らの子孫である人類全てが罪を負い苦しむが、キリストが救世主となって人類の罪を償い、それゆえキリスト教徒は救われるというのがキリスト教の基本的な考えである。彼らは知恵の木の実を食べるまで羞恥心を持たず裸であったと聖書に書かれているため、芸術家にとってはモラルを冒さずに裸体を表現できる格好のテーマであった。

二人の裸体が黒い背景のなかに浮かび上がっている。アダムは画面右端にある知恵の木から果実を採っている。その陰部は葉で隠され、すでに実を口にしていることがわかる。エヴァも同じく陰部を葉で隠していて、右手に実を持っている。左端の木にはエヴァをそそのかした蛇が巻き付いていて、エヴァの方に顔を向けているが、エヴァは絵を見るものを誘惑するようにこちらに目を向けている。知恵の木は2枚のパネルにまたがって描かれていて、お互いを緊密に結びつけている。

同時代のもう一人の偉大な画家デューラーも『アダムとエヴァ』を描いたが、クラナハのエヴァはそれとは全く異なっている。デューラーがイタリア風の解剖学的に正しく古典彫刻のような裸体を目指したのに対し、クラナハはファン・アイクら北方の伝統に連なるほっそりとしてうねるような裸体を描いた。その上で彼は当時の宮廷で流行していた男性を惑わす妖艶な女性としてエヴァを描いている。

基本情報・編集情報

  • 画家ルーカス・クラナハ
  • 作品名アダムとエヴァ
  • 制作年不明-1531年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵アルテ・マイスター (ドイツ)
  • 種類板、油彩
  • 高さ170.5cm
  • 横幅69.5cm
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