作品概要

フィリップ・メランヒトンの肖像》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1532年で、アルテ・ピナコテークに所蔵されている。

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フィリップ・メランヒトン(1497-1560)はその当時最も偉大な人文学者の一人であった。彼はルター派の『アウグスブルクの信仰告白』(1530年)のドイツ語版の著者であり、人文学者であり、宗教改革者、神学者、かつ教育者でもあった。

ハイデルベルクとテュービンゲンの大学で学んだ後、彼はヴィッテンベルク大学の教授となった。彼の主要な研究領域は神学、哲学、修辞学であった。1521年には『ロキ・コンムネス』を出版した。これはプロテスタントの福音主義の最初の体系的な教義をまとめた著作である。

この肖像画はルターとの二連肖像画になっていて、対幅はニュルンベルクのゲルマン国立博物館にある。ルターとメランヒトンの二連肖像画はこのセット以外にも1532年以降大量に制作されたが、それはこの年ルター派の庇護者であるザクセン公が代替わりしたことと関係があるようだ。1530年にメランヒトンが起草した『アウグスブルクの信仰告白』は同年アウグスブルクで開催された神聖ローマ帝国の帝国会議で発表され、それ以来ルター派とカトリックとの間の緊張は高まっていた。

その状況下でルター派擁護の先頭に立っていたザクセン選帝侯ヨハン不変公が1532年に死去し、新たにその子ヨハン・フリードリヒが即位したのである。彼はルター派諸侯を率いてシュマルカルデン同盟を結成して皇帝やカトリック諸侯と対立した。新たなルター派君主はその立場を強化し、代替わりによって同盟が安定を失わないよう対策をとる必要があった。メランヒトンとルターの二連肖像画は、いわば組織のNo.1とNo.2のイメージとして大量に生産され、同盟に参加する諸侯に送られて、彼らの関係を強化するために利用されたのだろう。

基本情報・編集情報

  • 画家ルーカス・クラナハ
  • 作品名フィリップ・メランヒトンの肖像
  • 制作年不明-1532年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵アルテ・ピナコテーク (ドイツ)
  • 種類板、油彩
  • 高さ19.1cm
  • 横幅15.3cm
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