作品概要

青年貴族イェルクとしてのマルティン・ルターの肖像》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1521年から1522年で、ライプツィヒ美術館に所蔵されている。

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この作品はルカス・クラナハ(父)による肖像画である。描かれているのは宗教改革を始めたマルティン・ルター(1483-1546年)であるが、彼はユンカー(領主の子息、青年貴族)のイェルクとして描かれている。ルターは1517年に有名な『95ヵ条の論題』を発表し、ローマ教皇庁やドイツ国内の聖職者らを批判した。その影響力が高まりつつあることを懸念した神聖ローマ皇帝カール5世によって15121年5月25日に帝国追放令を通告され、教皇レオ10世も彼を破門した。

危険にさらされた彼はザクセン選帝侯フリードリヒ賢公の庇護のもと、公の所有のヴァルトブルク城でイェルクという偽名を名乗って身を隠し、そこで聖書のドイツ語訳などの活動を密かに行っていた。その間にこの肖像画は描かれたと考えられる。クラナハはルターの親友であり、1520年にはすでに最初のルターの肖像画である銅版による『アウグスティヌス会士としてのマルティン・ルター』を制作している。

ルターはこの肖像画でライムグリーン色の背景の前で上半身を現している。彼は黒い服に身を包み、豊かな髭が服の襟に覆いかぶさっている。右手は何かを語りかけるようなしぐさをしていて、右脇は剣の柄頭の部分を挟んでいる。左手は剣の鞘を握っている。他のクラナハによるルターの肖像画と同様この『青年貴族イェルクとしてのマルティン・ルター』も多くのコピーがクラナハの経営する工房によって大量生産された。

その中にはクラナハ自身が描いたものもあったし、また工房で修行する職人が描いたものもあった。クラナハの真筆と認められる『青年貴族イェルクとしてのマルティン・ルター』の中でもこのライプツィヒ美術館に所蔵される作品は最も早く描かれたオリジナルであると考えられている。

基本情報・編集情報

  • 画家ルーカス・クラナハ
  • 作品名青年貴族イェルクとしてのマルティン・ルターの肖像
  • 制作年1521年-1522年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵ライプツィヒ美術館 (ドイツ)
  • 種類板、油彩
  • 高さ33.5cm
  • 横幅25.3cm
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