作品概要

キリスト磔刑》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1503年で、アルテ・ピナコテークに所蔵されている。

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この作品はルカス・クラナハ(父)による油彩画である。画面にはキリストの磔刑図が描かれている。1503年に描かれたこの作品はクラナハの画業の中でも初期に属している。

その当時クラナハはまだザクセン選帝侯の宮廷画家になる前で、ウィーンから去ったあと遍歴修行の旅の途中で描かれたと考えられている。画家を含めてこの当時の職人は親方の下で徒弟、職人として修行した後各地を遍歴修行し、その後やっと親方として自分の工房を構えることができたのである。クラナハもそのような遍歴の旅を経てヴィッテンベルクの町で選帝侯の庇護のもと大工房を経営することになる。

この作品は構図の点でクラナハによる磔刑図の中でも特に革新的である。他のキリスト磔刑図と異なり、まるで遠近法の練習のための作品であるかのように、十字架は空間の中に斜めに配置されている。そしてその下に聖母マリアと福音書記者ヨハネがいる。ヨハネはキリストが今際の際に母を託した最も愛する弟子であった。キリストと同時に処刑された二人の盗賊は醜悪な死体となって画面のほとんど縁取りと化している。このような構図のためにこの絵の中心的テーマはキリストの磔刑というよりむしろ、自分の息子のために嘆く聖母マリアであるように思える。彼女の存在によって絵を見る信者は彼女の気持ちに共感し、キリストの受難について考えを巡らせるよう促される。

この絵の輝くような色彩は疑いなくアルブレヒト・アルトドルファーをはじめとするドナウ派との関連を示している。1804年に教会財産の国有化が行われた際、このパネルは南ドイツのある修道院から売却され、現在はミュンヘンのアルテ・ピナコテークに所蔵されている。

基本情報・編集情報

  • 画家ルーカス・クラナハ
  • 作品名キリスト磔刑
  • 制作年不明-1503年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵アルテ・ピナコテーク (ドイツ)
  • 種類板、油彩
  • 高さ138cm
  • 横幅99.3cm
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