作品概要
《静物》は、画家のフランシスコ・デ・スルバランによって制作された作品。制作年は?。

スルバランの静物画
スペインの画家スルバランは、聖人画を描いてその名を知られるが、本作は彼の署名と日付の入った唯一の静物画である。このシンプルな絵は、いまでは彼の傑作の一つである。観者の前に並ぶのは左右対称に置かれた食器類。全てがテーブルの縁に沿って前景部に並び、観者が手を伸ばして触れてみたくなる位置にある。微動だにしない、画家らしい静謐な音のない画像だ。
象徴的な表現
本作は、厳格なまでの幾何学的な配置によって観者は作品に吸い寄せられる。この画像に漂う、謙虚ともいえる質素で飾り気のなさは、宗教的な象徴、おそらくは聖母マリアの象徴と解釈されている。レモンはイースターに関連があり、オレンジの花は貞操を表し、水に満ちたカップは純潔を、バラは聖母を暗に示している。
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