作品概要

一万人の殉教》は、画家のアルブレヒト・デューラーによって制作された作品。制作年は1508年で、美術史美術館に所蔵されている。

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この作品はアルブレヒト・デューラーによるもので、初期キリスト教時代に10000人のキリスト教徒が殉教したという伝説を表している。この虐殺はローマ皇帝ハドリアヌスとアントニウスに命令されたペルシャ王シャープールによって行われた。デューラーはこの大虐殺のシーンを木版画でも制作しており、それは油彩画よりも10年早い。

この油彩画バージョンはザクセン選帝侯フリードリヒ賢公によって注文された。彼はヴィッテンベルクの居城の付属教会に聖遺物のための部屋を持っていて、そこに飾るためにこの絵は制作された。聖遺物とはキリスト教の聖人やキリスト自身が生前に残した服や持ち物、あるいは遺体の一部などで、この時代にはそれらを崇敬することが大きな流行を見せていた。人々は高名な聖遺物のある教会や町に巡礼し、それによって功徳を得ようとした。

王侯貴族は聖遺物をいわばコレクションしていて、それによって自らの信仰心と財力を誇示していたのだが、フリードリヒ賢公は中でも有名な聖遺物コレクションの所有者であった。そして彼のコレクションの中にはこの10000人の殉教者に関する聖遺物もあったのである。

デューラーはそれまで大画面に大勢の人物のいる作品に挑戦したことはなかったが、鮮やかな色と流れるような構図によって成功を収めることができた。細部を見ると、岩場の間で人々が残酷な拷問を受けて殉教している場面が描かれている。虐殺者がターバンを巻いているのはデューラーの時代、1453年にトルコによって東ローマ帝国の首都が陥落し、人々の恐怖の対象がトルコ人であったからだ。

画面の中央で黒い服を着てやや不自然に歩いている男のうち左がデューラーで、彼は「この作品はドイツ人のアルブレヒト・デューラーによって1508年に制作された」という書き込みのある棒を持っている。一緒にいるのはデューラーの友で人文学者のコンラート・ケルティスで、この絵が完成する直前に死去した。

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基本情報・編集情報

  • 画家アルブレヒト・デューラー
  • 作品名一万人の殉教
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年不明 - 1508年
  • 製作国ドイツ
  • 所蔵美術史美術館 (オーストリア)
  • 種類カンヴァス(板から移し替え)、油彩
  • 高さ99cm
  • 横幅87cm
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