作品概要
《聖母の結婚》は、画家のラファエロ・サンティによって制作された作品。制作年は1504年から1504年で、ブレア美術館に所蔵されている。

《聖母の結婚》は、イタリアのルネサンス盛期の画家であるラファエロにより描かれた油彩画である。この作品はペルージャ近郊チッタ・ディ・カステッロのサン・フランチェスコ聖堂サン・ジュゼッペ礼拝堂のための祭壇画として制作された。描かれているのは、聖母マリアとヨセフの結婚式の風景である。所有者は数回かわり、1806年にブレラ美術館の所蔵となった。
15世紀初頭にチッタ・ディ・カステロのパトロンが、ラファエロの師であったピエトロ・ペルジーノに三つの仕事を依頼した。この作品はペルジーノの不在の間にラファエロにより完成された。「聖母の結婚」はこれら三つの最後のもので、ペルジーノの作品の中でも同じ画題の「聖母の結婚」に影響を受けながら、ラファエロ自身が完成させたものである。制作年はサインの横にある年号から1504年である。これについては何人かの歴史家がペルジーノの作品がラファエロの作品よりも前に描かれていたとする意見と、その絵がペルジーノ自身ではなく弟子によりラファエロの作品の後に描かれたのでは、という議論があったが、16世紀の証拠書類がペルジーノ自身が1499年に絵を描き始めたが、1503年の12月26日以降まで完成されなかったことを裏づけている。
ラファエロがペルジーノの影響を強く受けたのは確かだが、この二作品の違いについて16世紀のイタリアの芸術家であり芸術伝記作家であったジョオルジオ・バザーリが、作品の完成から数十年以内に「ラファエロ自身の素晴らしいスタイルが発展しつつあり、より繊細、緻密でピエトロの作風をはるかに凌いでいる」と述べている。
こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。