作品概要

疾走する馬》は、画家のエドヴァルド・ムンクによって制作された作品。制作年は1910年から1912年で、ムンク美術館に所蔵されている。

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《疾走する馬》は晩年の作品であり、1910年から1912年に掛けて制作された。晩年、ムンクはヨーロッパを周遊しながら各国にて制作活動を行っていたが、1902年6月、当時の恋人トゥラ・ラーセン (Tulla Larsen)が恋愛トラブルから発砲事件を起こした。発砲事件により、ムンクは精神不安定な状態に陥り、アルコール依存となった。そのため、1908年から1909年に掛けて精神病院にて療養生活を送っていた。

作品では、クラーゲリョー(ノルウェー・テレマルク)の狭い雪道を走る馬が描かれている。馬はソリを引き、窪みのある雪道を下っている。馬の目は恐怖に満ち溢れて見開かれ、パニック状態に陥ったかのように雪道を逃げ走っている。窪みのある道は、孤立や閉塞感の表れである。馬は大きく、馬に乗る男性は小さく、馬を強調して描かれている。男性2人と少女2人は、馬から逃げるように岩壁に背をつけ、立っている。男女は岩壁に囲まれ、他者から切り離されて孤立している。男性らは理性を保ち、現実に対して無力・無抵抗に見える。一方、少女らは恐怖に怯えている様が伺える。

作品の主題は「不安」「抑えきれない強い衝動と理性のある抑制の葛藤」である。ムンクは馬の描写を通して不安を表現している。「生命のフリーズ」において、「疾走する馬」は転機となり、作品の主題が「愛」「死」から「不安」へと変化した。また、圧倒的な自然の力に対する人間の弱さが強調されている。合わせて、作品では、ムンク独特の色遣いが特徴的である。

ムンクの作品において、血生臭い動物性は、赤みがかった茶色にて描かれている。作品では、馬の赤みがかった茶色(暖色)、馬に乗る男性の青みがかった黒色(寒色)が対比している。現在、「疾走する馬」はムンク美術館(ノルウェー・オスロ)にて展示されている。

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基本情報・編集情報

  • 画家エドヴァルド・ムンク
  • 作品名疾走する馬
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1910年 - 1912年
  • 製作国ノルウェー
  • 所蔵ムンク美術館 (ノルウェー)
  • 種類油彩
  • 高さ148cm
  • 横幅120cm
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