作品概要
《病めるバッカス》は、画家のミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオによって制作された作品。制作年は1593?年から1594?年で、ボルゲーゼ美術館に所蔵されている。

カラヴァッジョの自画像
《病めるバッカス》は、「病める若いバッカス」としても知られており、カラヴァッジオの自画像としても知られている。
本作品は、1592年半ばにミラノからやってきたカラヴァッジオにとって、ローマ時代初期の作品。作品が描かれた時期は明らかになっていないが、1593年から94年の間だと推測されており、この頃にカラヴァッジオは病気にかかっており、6ヶ月に渡って入院している。
《病めるバッカス》はその姿を描いたと考えられており、黒ずんだ不健康な姿が印象的な作品だ。
マラリアの可能性
この病気は、伝染病の一種と考えられており、マラリアに関連した病気の可能性が高い。実際に作品では、皮膚と目に黄疸が出現しており、肝疾患の兆候を示している。彼はその頃、ジュゼッペ・チェーザリの工房から解雇された頃であったが、本作のように写実的な作品を次々と公開して、名声を高めている最中であった。
本作で描かれている少年と静物の構図は、《果物籠を持つ少年》や《トカゲに噛まれた少年》を彷彿とさせる。
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