作品概要
《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》は、画家のポール・ゴーギャンによって制作された作品。制作年は1897年から1898年で、ボストン美術館に所蔵されている。

《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》はフランスの画家ポール・ゴーギャンが1897年、タヒチ島にて作成した油絵作品である。当作品のフランス名は実際絵の左上に書かれている。作者が最初に付けた名前に疑問符などの記号は付けれていなく、全ての文字は大文字で書かれてある。
現在この作品はアメリカボストンのボストン美術館にて所蔵されている。
カトリックの基礎となる問い
ゴーギャンは11歳から16歳の頃、オルレアンのすぐ郊外にあるドゥラシャペルサンメスミンのプチ・セミナールに通っていた。講義の中にはカトリックの典礼に関わるクラスもあり、ゴーギャンは教師であるオルレアンの主教から従業を受ける。そこ頃、ゴーギャンはカテキズムの基礎となる3つの質問について学んだ。
その3つの質問は「人類はどこから来ている?」、「人類はどこへ行くのか?」及び「人類はどのように進歩するか?」である。後々、ゴーギャンは声高に教権を反対するのだが、この質問達は紛れもなく彼の心に深い印象を与えていた。ゴーギャンは「どこ?」という問いに注目を置き、自分の作品を描き上げた。
質問への答え
本作には右から左へと順に、3つの質問に関する答えが隠されている。一番右側に描かれている三人の女性と子供は生命の始めを意味しており、真ん中の人たちは人間の若い成人期を象徴している。
最後に、絵の左側に描かれている年配の女性は人生の終わりを意味している。そして、ゴーギャンの話によると、背景に描かれている青い偶像の彫刻は人々の生命を超える何かの存在を象徴している。
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