作品概要

変形した夢》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって制作された作品。制作年は1913年から1913年で、セントルイス美術館に所蔵されている。

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「走ってゆく汽車、バナナの木の幸せ、熟して黄金色になった甘い果実。何の戦いもない。そこには期待に満ちた死がある。見る事の出来ない眼を持ったメドゥサ」、1912年キリコはこの様に記している。 モンパルナス駅にも描かれた不思議な魅力をたたえる黄色いバナナは、この作品では画面の全面に押し出されており、1913年作の「詩人の不安」のバナナと共に、キリコ特有のオブジェとなっている。

 アーケードの影が刻刻と長く伸びていく午後、彫像は黙し、遠景の汽車からもメタフィジカルな時間の静寂を破るような物音は聞こえてこない。沈黙の広場。 しかし、この沈黙の広場は必ずしも孤独の広場ではない。 キリコ・シティともいうべき、キリコ独特の宇宙の体系下におかれ、重力によって天体に縛りつけられたものたちの良きせぬ出会いが、何ものかの到来を予感して、身を震わせている。

「あらゆる創造は沈黙の中でなされる」と後日キリコは言う。 つまり物音ひとつない世界、あるいは物音を物音と感じない沈潜した芸術家の瞑想が芸術作品を生むのであろう。 メドゥサの眼が見えない事は、真の芸術の創造にとって何ら妨げとはならない。

キリコにおいて、価値あるものは、「眼を閉じてみる世界」であり、「人間の奥深い感情の反映」であり、「ほとんど未知であるか、全く未知なもの」である事、「夢と子供の精神に近づくもの」であるからだ。 本作品は形而上的絵画の代表作でありセントルイス美術館に収蔵されている。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名変形した夢
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1913年 - 1913年
  • 製作国フランス
  • 所蔵セントルイス美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ64cm
  • 横幅150cm
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