作品概要

謎めいた水浴び》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって制作された作品。制作年は1938年から1938年で、個人蔵に所蔵されている。

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『謎めいた水浴び』(The Mysterious Baths)は1935年にイタリア人画家デ・キリコが制作した作品である。1920年を境に、形而上絵画から突然の古典回帰を果たしたデ・キリコは、ネオ・クラシックやネオ・バロックに傾倒していく。この作品が描かれた時代の1930年代前半、デ・キリコは静止画、肖像画、裸の女性など、明るい自然主義の作品を主に描いていたが、そんな中で本作品はポップで現代的、形而上的な作品といえる。

この頃1人目の妻と別れ、2人目の妻、イザベラと出会い結婚し生涯寄りそうパートナーとなった。フィレンツェに移り住み、べネツィアビエンナーレやミラノトリエンナーレに参加する。この頃、舞台美術や衣装のデザインも手掛ける。1934年、ジャン・コクトーの「神話」に、「謎めいた水浴び」をテーマにしたリトグラフ10作品のイラストを提供する。

ローマ・クアトリエンナーレに新たなテーマ7作品を含んだ45作品と共に参加した。デ・キリコは「謎めいた水浴び」について、1973年のトリエンナーレでこう話している。「謎めいた水浴びのアイディアは家のワックスで磨かれた床から来ている。紳士が私の目の前を歩き、彼の足がピカピカに磨かれた床に反射していることに気がついた。そのとき、彼は床に沈んでいくという印象を受けた。

ピカピカの床はまるでプールのようで、その中で動きまわったり、泳いだりすることだってできた。この不可思議なプールは床の寄木細工のようで、その中に浸かっている男性たちをイメージした。彼らはプールの中で静止して立っているものもいれば、動き回るものもいる。そのうち”床の”プールの中にいる男性は、泳ぐのをやめて、プールの外にいる紳士と会話をするんだ。」 

この「謎めいた水遊び」の作品は、デ・キリコが生涯においてモチーフとして起用し、彫刻を含め多数存在する。ミラノのセンピオーネ公園にはデ・キリコが制作した「謎めいた水遊び」の噴水がある。1973年にデ・キリコが制作した記念の彫刻プロジェクトで、トリエンナーレの「コンタット・アルテ/チッタ(アートに触れる/街)」のイベントで施行された作品だ。85歳のデ・キリコは、その時代の現代ポップアートムーブメントと調和するかのように作品を制作した。この作品は時代的な背景を交えて、パブリックアートの先駆けを象徴していると言われた。

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基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名謎めいた水浴び
  • 英語名未記載
  • 分類絵画
  • 制作年1938年 - 1938年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵個人蔵 (N/A)
  • 種類油彩
  • 高さ38cm
  • 横幅46cm
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