作品概要

大工場のある形而上的室内》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1916年から1917年で、シュトゥットガルト州立美術館に所蔵されている。

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《大工場のある形而上的室内》は、イタリアの形而上派画家ジョルジョ・デ・キリコにより、1916年から1917年にかけて制作された作品である。現在、ドイツのシュトゥットガルト州立美術館に所蔵されている。

制作された時期

この作品を含む形而上的絵画作品は、キリコの以後のキャリアを築く重要な役割を果たしている。1916年は、第一次世界大戦でイタリアのフェラーラに駐屯していたキリコが、軍事病院へと移った時期である。この時期に描かれた作品は、第一次世界大戦前に描かれたイタリア広場や都市景観をベースとした広い空間から、部屋の中の狭い空間やオブジェクトへと焦点を狭めて制作されている。

図像解説

狭い部屋には中央に大きな工場を描いた絵画が置かれ、その絵画を囲むように幾何学的で直線的な三角定規や不可解な棒などが無造作に配置されている。大工場が描かれた絵画の空は妙に明るく澄み渡っているが、人ひとり見当たらず閑散としている。この人間の不在感は、キリコの描いた形而上絵画の特徴ともいえる。

大工場の絵画の後ろには、キリコが第一次世界大戦前によく描いていたイタリアの古典的なアーケードをモチーフにした絵画が壁に飾られている。大工場という現代的なモチーフと、イタリア広場のアーケードという古典的なモチーフの比較による「過去と現在のコントラスト」もまた、キリコの形而上絵画の特徴である。

影響など

中央の大工場の絵は、一見イーゼルに置かれているようだが、よく見ると絵画の半分ほどを埋める妙に高い床の上に置かれている。こういった奇妙なオブジェクトの配置スタイルは、シュルレアリストのサルバドール・ダリらにだまし絵などのインスピレーションを与えることとなった。

1917年、キリコはフェラーラの軍事病院でカルロ・カッラと出会い、ともに形而上派を広めていくことになる。題名に「形而上的」(Metaphysical)という言葉を入れ始めるのも、この頃からである。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名大工場のある形而上的室内
  • 制作年1916年-1917年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵シュトゥットガルト州立美術館 (ドイツ)
  • 種類油彩
  • 高さ不明cm
  • 横幅不明cm
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