作品概要

忠実な従者》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1916年から1917年で、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

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《忠実な従者》は、イタリア人画家ジョルジョ・デ・キリコが1916年または1917年に制作した形而上絵画である。現在ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

モチーフ

この作品では現代的な青い箱に入ったペイントボックスのコレクション、幾何学的な形をしたイーゼルや直線、メタリックな機械のパーツなどが部屋の中に無造作に配置されている様子が描かれている。

特徴的なのは、手前の青い箱のフレームに収まった、現代風でカラフルなデザインのペイントボックス・コレクションの存在だ。そのうちの右から2番目の緑のペイントボックスは黄色くボローニャ(Bologna)と書かれている。

ペイント・ボックス

デ・キリコはボローニャにペイントボックスを買いに行っていた。このペイントボックス・コレクションとその他のオブジェクトでは描き方が異なっている。

ペイントボックス・コレクションは反射や影をより現実的に、詳細に描いているのに対し、イーゼルや壁などはほぼ単色で現実的に感じない。またペイントボックスはポップ・アートコレクションのようにも見える。事実、アメリカンポップアートのアンディ・ウォーホルは後にデ・キリコに感化されたアーティストの一人で、この作品からもその影響力を推し量ることができる。

形而上的絵画へ

工場で作られたデザイン的なペイントボックスは現在を象徴していると読み取れる。現実性と非現実性、古典的と現代的、光と影などの対比は、デ・キリコが初期に描いた多くの形而上絵画に見られる特徴である。

また、青い箱のサイズに対し、イーゼルの高さは倍以上あり、空間認識におけるずれを感じる。台形を逆にしたような形の窓から見える青空は妙に明るい。この歪んだ逆さの台形はこの時期に好んで描かれている。

1916年は第一次世界大戦中で、イタリアのフェラーラに駐屯していたデ・キリコが、軍事病院へ移った時期である。その病院でカルロ・カッラと出会い、ともに形而上的な(メタ・フィジカ)という言葉を使いはじめた頃の作品である。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名忠実な従者
  • 制作年1916年-1917年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ニューヨーク近代美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩
  • 高さ38.2cm
  • 横幅 34.5cm
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