作品概要

哲学者の征服》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1913年から1914年で、個人蔵に所蔵されている。

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《哲学者の征服》は、イタリア人画家ジョルジュ・デ・キリコによる形而上絵画である。

デペイズマン

デ・キリコのこの作品は、アバンギャルド絵画のなかに古典主義を意表をついた形で取り入れた例の一つである。

6枚に渡るこのシリーズのなかでは、地中海の風景が静物画と組み合わせられている。デ・キリコの絵画はまるでパズルのようで、古典的なアーケード、奇妙に大きなアーティチョーク、大砲と大砲の弾、時計、工場の煙突、モニュメンタルな塔、走る汽車、帆船が描かれている。

イタリアの広場にオブジェが無作為に見えるように配置され、シーンの端にいる恐怖を誘うような不気味な人影以外は、文字通り、見捨てられたような感じで描かれている。全てのオブジェはあまりにも正確に、平板に、明るい色で描かれ、それが冷たい白い光で照らされている。

不穏なイメージ

これらのオブジェは精密に描かれ、それ自体は見慣れたオブジェであっても、組み合わせによって突如、不気味さ、落ち着かなさが生まれる。

デ・キリコの手法は決して、こけおどしではない。ここまではっきりとしたスタイルで描かれていて、《哲学者の征服》というタイトルが付けられているので、何か深い意味が隠されていると鑑賞者は思うのだが、キリコはそれ以上意図を明かそうとはしない。このように脈絡のないオブジェを並べることによって、キリコは「形而上のクオリティー」を作ろうとした。

キリコによれば「アートというのは、どこか神話の落ち着かなさに似ている」という。こうしたデ・キリコの作品は1920年代、30年代を通して、夢やイメージといった人間の無意識を作品に取り入れようとしたシュールレアリストたちに大きな影響を与えた。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名哲学者の征服
  • 制作年1913年-1914年
  • 製作国不明
  • 所蔵個人蔵
  • 種類油彩
  • 高さ125.1cm
  • 横幅99.1cm
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