作品概要

運命の結末》は、画家のジョルジュ・デ・キリコによって描かれた作品。制作年は1927年から1927年で、シカゴ美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

制作の背景

第一次世界大戦は、ヨーロッパ各国の芸術家たちにも避けることのできない大きな影響を与えた。戦後、戦争の混乱を後にした各国において、新しい芸術のかたちを模索しようという動きが見られるようになる。その動きの中で芸術家たちは、戦前のキュビズムなどの手法から離れ、秩序に戻り、古典的な伝統に回帰しようとした。彼らはギリシャやローマの古典、ルネッサンス、新古典主義などに、そのインスピレーションの源泉を求めた。

ジョルジョ・デ・キリコは、それまでの「形而上絵画」といわれる表面上に見えているものの奥に潜む深層心理、不安、恐怖、驚き、憂鬱などを描こうとした1910年から1919年頃までの作風をがらりと変え、古典主義へと惹かれていく。この《運命の結末》も、キリコが過去の巨匠の技法を研究し尽くした時代の作品である。

作風の変化

1919年頃より、キリコは多くの美術館を訪れて、古典絵画の図像を研究した。この時代には、それまでのキリコ作品によく見られた人通りのない道、光と影、顔のないのっぺらぼうのマネキン、長い影などのモチーフに変わって、剣闘士やルーベンスが好んだ馬などを描いた作品が登場している。この古典主義時代の作品には、トレント・ロヴェレート近現代美術館所蔵の《母親のいる自画像》(1921年)や、パリ市立近代美術館所蔵の《剣闘士の休息》(1968-69年)などが挙げられる。

キリコはかなりの毒舌家であり、古典に対しての彼の態度も一筋縄ではいかない。突然「形而上絵画」から背を向けて転向した理由も謎であるが、キリコの古典への回帰も、単純な古典崇拝と解釈することはできない。

基本情報・編集情報

  • 画家ジョルジュ・デ・キリコ
  • 作品名運命の結末
  • 制作年1927年-1927年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵シカゴ美術館 (アメリカ)
  • 種類油彩、キャンバス
  • 高さ146cm
  • 横幅114.3cm
  • 更新日
  • 投稿日
  • 編集者
  • 運命の結末の感想を書き込む

    こちらで、ぜひ本作品の感想やエピソードを教えてください。作品に関する質問もお気軽にどうぞ。